【ブログ】ニュース所論

こんにちは。アセアン進出支援協会事務局の阿部です。

以前から問題になっていたミャンマーの民族問題の根深さが顕在化しています。
ミャンマーは人口の約7割を占める多数派のビルマ族以外にも多数の民族が存在し、
その数は100を超えるといわれています。
これまでも国内で分離・独立を求める少数民族と時の政府軍との間で対立が時として内戦へと発展し、

多くの難民を生み出してきたことが、欧米の経済制裁の引き金にもなっていました。

2015年にアウンサン・スーチーさんが実質のトップになったことで、
民主化への期待が一気に高まったのは記憶に新しいですが、
根深い民族問題と長い間強い権力をもっていた軍の存在は、
政治経験の浅い国民統一党(NLD)に、

非常に難しい舵取りを強いているように感じられます。

特に主にラカイン州に暮らしているイスラム系少数民族ロヒンギャ族の問題は、
ここ数年、新聞紙上に頻回に取り上げられています。
ミャンマー政府が設置した特別諮問委員会が、
「国籍法を見直してロヒンギャにも国籍を認めること」など88項目の勧告履行を政府に求めたというニュースがあった翌日、
ロヒンギャ族が暮らすラカイン州の治安期間の施設が、
組織的な襲撃を受け、数十人以上が死亡したという事件が起こりました。
スーチー氏がこれまでロヒンギャ問題で大きく前進できないことから、

国際社会からは落胆の声も聞かれ始めていた矢先の出来事です。

2年前ミャンマーを訪れたことがありますが、
この時ミャンマーの住民票には民族を記入する欄があることを教えてもらい驚いた記憶や、
行政期間の要職にはビルマ族以外は就けないなどを聞き、
民族問題の一端を知った気がしましたが、

周りを海で囲まれた平和な単一民族国家で暮らしてきた私にはこの先も本質を理解することはできないでしょう。

ASEANは設立から50年かけて、ゆっくりと統合の深化を勧めてきました。
AECの成立で人の移動や流通の自由という明るい兆しが見えてきた矢先、

イギリスのEU離脱問題やアメリカ国内の問題が保護主義回帰を匂わせています。

時計の針が逆戻りされることがないよう願うしかありませんが、
いち個人として、少なくとも差別的視点から人物をみることがないよう、

自らに言い聞かせています。

参考記事:日本経済新聞
 
 

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