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こんにちは。アセアン進出支援協会の阿部です。

12月13日の日本経済新聞に、「製造業不毛の地」といわれるフィリピンでドゥテルテ政権が主導した現地生産車への現在優遇策が奏功し、トヨタや三菱自動車で部品の現地調達率が5割に達し、「自動車産業の裾野が芽吹きはじめたと題した」記事が掲載されました。

記事はこちら(一部会員制です)

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53279780S9A211C1FFJ000/

フィリピンの主要な産業といえば、全就業人口の51%に相当する人が従事しているといわれるサービス業がその中心です。一方で、1億人を超える人口と23-24歳という若い平均年齢に対し、国内の雇用創出が追いつかないことを背景に、多くの海外への出稼ぎ労働者(OFW:Overseas Fillopino Worker)を排出してきました。この背景には、フィリピンの人の実に9割が英語を話すことができるという強みが大きく作用しています。

 

生産拠点としてのフィリピンについてみると、日本の製造原価を100としたとき、

フィリピン(72.6→72.7)

ベトナム(72.3→73.1)

マレーシア(78.6→75.8)

インドネシア(83.6→80.9)

タイ(80.0→82.5)

となり、アセアン主要国のなかでもフィリピンに優位性があるとされています。

(出典:ジェトロ 地域分析レポート https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/special/2019/0501/ab095bf83dd99536.html

 

しかしこうしたアセアン主要国と比べて、フィリピンでは部品メーカーが十分集積していない、いわゆるサプライチェーンが未成熟であったために、部品の現地調達が困難でコスト高となり、上記の自動車を中心とした製造業の発展を妨げてきたと言われてきました。

現政権はインフラ整備を重要政策と位置づけ、「ビルド・ビルド・ビルド」をスローガンに2017年~2022年の間に8兆ペソ(約17兆円)をかけて、港湾や道路、空港といった整備をすすめており、今のところこれらのプロジェクトは比較的順調に進んでいるといわれています。その成果の一つが、先のブログ(http://bit.ly/2QaQLxf)でも取り上げた、東南アジアのスポーツの祭典「SEA Games」にみることができそうです。

自動車産業は各国が自国で育てたい分野であり、ベトナムでは初の国産車が2019年6月に誕生するなど、いずれの国も力を入れている産業です。AEC(アセアン経済共同体)によりもノの行き来がしやすくなったことで、生産は集中よりも分散する傾向が見られていると、記事は伝えています。各国の産業構造の変化、アセアン域内での貿易量(主要貿易相手国)の変化が今後注目されます。

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