アセアンの民主化度

こんにちは。アセアン進出支援協会の阿部です。

12月26日の日本経済新聞に、「シンガポール政府 偽ニュース対策法を野党に適用連発」と題した記事が掲載されました。

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偽(フェイク)ニュースという言葉は、アメリカのトランプ大統領が誕生してから一気に拡散しましたが、ソーシャルメディアの台頭は、国の選挙に影響を及ぼし、またかつてエジプトでおきた「アラブの春」や今年起きた香港のデモ活動をみても明らかなように、今、情報は世界を一気に駆け巡ります。一方でFacebookをはじめとした個人間の繋がりから発せられる情報は、その真偽を確かめる根拠に乏しい点は否めません。

ソーシャルメディアが世界に呈した課題は、各国の政府をも動かしています。冒頭の「偽ニュース対策法」は、担当閣僚が公益に照らして虚偽情報の訂正が必要と判断した場合、違反した者には罰金や禁固刑、あるいはその両方を適用するというもので、シンガポールでは今年の10月に施行されました。

シンガポールは、戦後の独立から現在の経済発展の礎を築いたシンガポール建国の父 リー・クアン・ユー氏が、開発独裁と揶揄されながらも強烈なリーダーシップが発揮される中で、今では日本を超える1人当たりGPDを稼ぎ出す国に発展しました。シンガポールに限らず、戦中以前から欧米諸国の植民地政策の舞台となってきたアセアン各国には、戦後の独立を支えた個性あるリーダーが存在していました。こうしたリーダーが独立時の混乱を支えてきた一方で、民主化という点では、社会主義国が多いという点からみても、決して進んでいるとは言い難い現状があります。

世界銀行(世銀)が、「市民の参政権」「政府選択権の可否」「報道の自由」「表現の自由」「結社・組織の自由」の5項目の観点から評価した、世界の政治民主化度ランキングにおけるアセアンのトップ国は98位のインドネシアがトップで、2位は107位のフィリピン。シンガポールは3位で、世界では119位(204カ国中)と、多くの国でその評価は総じて高くありません。

もっとも、最近では格差の広がりから資本主義経済の限界が懸念され、また自国ファーストを唱える一国のリーダの出現により、民主主義の限界ともとれるような世界の変化も否定できません。政治的問題下において、私たち一個人はあまりに無力ですが、こうした時代だからこそ、世界の変化を肌で感じ、自らの行動方針を決めることが大切なのかもしれません。

【アセアン政治民主化度ランキング(2018年)】

1.インドネシア(98位)

2.フィリピン(107位)

3. シンガポール(119位)

4.マレーシア(120位)

5.ブルネイ(154位)

6.ミャンマー(156位)

7.タイ(163位)

8.カンボジア(176位)

9.ベトナム(185位)

10.ラオス(195位)

( )内は204カ国中のランキング 「出典:GLOBAL NOTE  https://www.globalnote.jp/post-3891.html)」

 

 

 

 

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